通勤途中に小説を〜短編小説 『ナミダダケ』

「ワライダケって知ってるかい? そうそう、食べると笑いが止まらないっていうあれさ。とは言ってもさ、本当に笑ってるわけじゃあ、ないんよ。神経毒でさ、顔面が麻痺して引きつっている様子が笑っているように見えるってだけなんだがね。最近はやりの笑素とかとは違うもんだ。いやいや、そりゃ違法かもしれないけれど、そ…